rk-baryoのゆるっと日記

日常生活、ビジネス、旅などについてゆるく語るブログ

田舎への移住に潜むリスクを考える

田舎へのあこがれ

社会人になって1,2年目ぐらいのとき、私は上司のパワハラや仕事のノルマや期限の厳しさに打ちのめされていた。日々を生きている意味がだんだん分からなくなり、お昼ご飯もまるで砂を食べているように味がせず人生に絶望しかけていた頃、切実に都会の喧騒から逃れて田舎へ移住したいと考えていた。旅行に行って田舎の民宿などを訪問すれば暖かく迎え入れてくれるし、無愛想な私を受け入れてくれる魅力的な場所こそが田舎なのだと思っていた。その思いは転職した後も変わらず、旅行に行くたびに田舎の良いところにばかり目が行き、完全にリモートワークが定着したら田舎暮らしをしてみようとさえ真剣に考えていたほどである。

田舎暮らしのリスク

だが、本を読んだりコロナ禍というご時世にまつわるネット記事などを見ていると、田舎暮らしをする上では特に注意しなければいけないデメリットがあるということが分かってきた。簡潔に言うと、それは同調圧力に関連する生きづらさである。

全員とは限らないだろうが、田舎であればあるほど古くて保守的な価値観を持つ人が多い傾向があると思われる。私が読んだとある記事によると、田舎の地元を出て東京で5年程度働き、その後実家の家業を継ぐ決意をして故郷に戻ったある男性は、新しいものを避けて現状からの変化を嫌う地元民に辟易したという。仕事を効率的に行うために様々な提案をしても全てイチャモンを付けられて却下されるばかりではなく、その後会議に招待されなくなったり家にいたずらをされるなどの過度な嫌がらせを受けたという。いわゆる村八分というやつだ。

私はもともと都会の人々との変にネチネチとした関わりに疲れてしまい、田舎でストレスなく自由に暮らしたいと考えていたのだが、その考えは非常に安易で危険だったと今反省している。田舎のネチネチ具合は場合によって都会のそれよりも遥かに質が悪いことがあるからだ。変に距離感が近い人間関係から解放されたくて田舎に移住したら、よりドロドロした人間関係に悩まされる羽目になるというのは本末転倒である。

移住には覚悟が必要

田舎にも良い部分はたくさんある。綺麗な自然や美味しい空気、都会の喧騒から逃れ、ゆったりのんびりと流れる時間。これらを単体で想像すると素晴らしいし、実際に旅行で2,3日このような環境に身を置くのは本当に素晴らしい体験だ。しかし、その地へ移住するとなると全く話は異なってくる。住人が少ないということはそれだけ住人同士で結束しないと生活が成り立たないことも意味しており、必然的に密な人間関係にならざるを得ない。人との距離感は一定に保たなければ、変なところで人間関係がこじれたり面倒くさい事象に巻き込まれるリスクが高くなる。このような点を十分考慮した上で移住について考えなければならないと思っている。

 

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