rk-baryoのゆるっと日記

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漆黒企業よりも灰色企業の方が危険な理由(ブラック企業)

近年におけるブラック企業の変遷

サラリーマンなら誰しもブラック企業に入社して心身共々疲弊してしまう状況だけは避けたいものである。よくIT業界にはブラック企業が多いと言われることがあったが、それも5年前ぐらいまでのこと。IT業界に対しては悪い噂ばかりされることが多かったので、ここ数年は多くの企業がフレックス制を採用したりみなし残業を止めたり、ブラック企業の要素になり得るものを潰すことに注力している。そしてこれは個々の会社単位だけではなく業界全体として特に力を入れて取り組んでいるように思える。

今はパワハラやセクハラをはじめとするハラスメント等に対する罰則が大きくなり、企業側もあからさまに従業員を酷使することが難しくなっている。そのため、電〇やワ〇ミのように一時期社会現象になるほどの騒動を引き起こすような事件は最近あまり発生していないように見受けられる。これは一見喜ばしいことである。

しかし、そんな中増えてきたのが、あからさまではないけれどネチネチと従業員を追い込んでいく体質の企業である。前述のあからさまなブラック企業を「漆黒企業」と例えれば、こちらは「灰色企業」と呼ぶことができ、まさに法律のグレーゾーンを攻めるブラック企業のことである。そして残念なことに、この灰色企業は漆黒企業以上に質が悪く、放っておけば茹でガエル現象に陥ってしまうと私は思っている。

灰色企業が危険な理由

灰色企業は労働者視点から見るとそこまで悪く見えない点で非常に質が悪い。

私が以前所属していた会社などはまさに灰色企業の典型であった。仕事量はそこそこ多いし上司や先輩でたまに面倒くさい人もいるけど、8割以上の人はしっかり相談に乗ってくれる優しい人たちだった。また、残業はみなし残業だけど給料もそこまで悪くなかった。客先常駐でやりずらい仕事もあるが、おかしな労働をさせられることもない。だから、少し違和感がある状況でも「社会人なんてこんなもん」と変に自分を納得させて嫌な仕事をやり続けた。いつしか私は定時後最低でも1時間は事業所に居残ることや、残業代がやった時間分支給されないことが当然のことだと思うようになった。

しかし、これは前職の会社内だけでの常識であり、一般的に良いとされる考え方とは程遠い。それでもその環境にしばらくいれば多少辛くても理不尽でも殆ど何とも思わなくなる。人間は環境に順応できる生き物だが、この性質を見事に灰色企業に利用されてしまっているのである。仮に漆黒企業であればパワハラや残業時間の度が過ぎたものになるので、いくら順応しようとしても順応しきれずにすぐに辞めるなどの選択ができると思う。(順応できないと思ったら諦めるべし。こういう状況で無理に粘るのは良くない)

自分が所属する会社や組織がこのような現象に陥っていないかどうか再度見直してみると良いかもしれない。そして、おかしいことはおかしいと主張し、主張が通らずどうしても納得できないのであればその環境からは逃げるしかない。環境に適応する能力があることは本来良いことではあるが、灰色企業のような存在に搾取されてしまうことを考慮すると、過度な適応力の高さも考えものである。

 

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