rk-baryoのゆるっと日記

日常生活、ビジネス、旅などについてゆるく語るブログ

八丈島旅行記 #2

#1のつづき

スリル満点の飛行機

行きの飛行機もなんとか離陸し、海上を飛行して着実に島へ近づいていく。窓際の席でなかったことと、天候があまりよくなかったせいでほとんど外の様子が分からなかったが、雲が一面にかかっていることだけは分かった。

離陸から30分ほど経過すると着陸体勢に入るという機内放送が入った。ここで着陸に失敗したら東京に引き返すことになり、いよいよこの旅行は終了となってしまう。高度を下げるにつれて次第に機体が揺れ始める。まあまあな揺れの中で八丈島の陸地が見えかかったところで再びエンジンをふかす音が聞こえ、同時に機体が急上昇していく。ゴーアラウンド。どうやら着陸に失敗してしまったようだ。これはもうダメかと思っていたら、機長判断でもう一度着陸をやり直すという放送が入る。そして2回目の着陸は横揺れの中何とか成功し、無事八丈島に降り立つことができたのである。着陸成功の瞬間、機内は乗客の拍手喝采となった。

初日の島は悪天候

とはいえ、八丈島は横殴りの雨が降る悪天候だった。ホテルの送迎バスに乗りながら、この雨と風でよく飛行機が着陸したものだと感心していた。7,8分ほどでホテルの到着し、チェックインを済ませながら夕食に予約してあったすし屋に遅れそうだと電話をいれ、すぐにタクシーを手配した。しかし、ホテルの前で待っていてもなかなかタクシーが来ず、30分以上待たされる羽目になった。何とか営業時間ギリギリですし屋に滑り込んで珍しい島寿司をいただいた。ネタの厚みや、ワサビの代わりにカラシを入れてる独特の風味を味わった。その後行った居酒屋でも島ならではのちょっと珍しい食事や、明日葉ビールという緑色のビールを飲んだりして腹ごしらえをした。帰りにスーパーに寄り、フェリー欠航による欠品の棚が多くあるなぁなどと思いながら、お土産になりそうなものを数点購入した。

弾丸観光と帰路の心配

1日目はフェリーの引き返しやら移動やらでとにかく疲れたので、きっちり8時間睡眠を取った。おかげで2日目の目覚めは過去1年で一番良いぐらいの最高の目覚めだった。朝食のバイキングを済ませ、9時を過ぎたころにホテルをチェックアウト。天候は基本的に晴れだが、数分ごとに土砂降りになったり晴天になったりとなかなか安定しない。雲の入れ替わりも激しく、天候が変わりやすいというのはこういうことかと実感した。レンタカーを使用したが、これが軽自動車でアクセルをベタ踏みしてもやっと50キロ出るか出ないかぐらいの馬力しかないものだった。八丈島を回るにはこのぐらいで十分ではあるが、自分は都会の便利さに慣れすぎてしまっているのかもしれないとも思った。

その後、ふれあい牧場、八丈島植物公園、トンネル展望台、裏見ヶ滝、みはらしの湯などの観光スポットを教科書通りに巡る。お昼ご飯は5,000円ぐらい出して一番高い料理を頼んだのだが、思いのほか一人前の量が多く、食べきるのに1時間近くかかってしまった。

本来はもう一泊する予定だったのだが、これ以上長居すると台風の影響でしばらく本土に帰れなくなってしまう可能性が非常に高いため、この日の夕方に弾丸で東京に帰る予定に変更していた。そのため、この日の飛行機が飛ぶかどうかを観光中もずっと気にかけていた。一日3便ある羽田と八丈島の飛行機だが、この日は2便目がまさかの欠航。島は晴れていて比較的天気は良かったのでちょっと嫌な予感がしてきた。このまま3便目が欠航になってしまうと今日中に東京に帰ることはできず、島に取り残されてしまうし、明日は恐らく全便欠航だったら、、など心配の種は尽きなかった。

何とか飛んだ3便目

夕方になり、帰るために空港に向かう。天候調査中ではあったが、何とか羽田から八丈島へ飛行機が飛んでくれたらしい。これであとは八丈島空港に着陸さえしてくれれば万事OK。空港への送迎バスの中で無事着陸してくれることをずっと祈っていた。

空港の手荷物検査に並んでいる時に、無事に着陸したという放送が入った。本当にホッとした。本来の予定通りではないが、何とか帰ることができそうだ、と。帰りの飛行機もそれなりに揺れたが、無事に羽田に戻ってくることができた。

旅の教訓:自然の摂理を受け入れること

今回の旅行を通して、自然の前では人は無力であると改めて痛感した。初日のフェリーでガンガン揺られて寝不足になったこと。フェリーが島に着岸できずに引き返してしまったこと。船酔いでぐったりしていたり、戻してしまう人たちを見たこと。飛行機がガクンと揺れたり、ゴーアラウンドせざるを得ないほどの天候にも関わらず、リスクをおかしても再度着陸に挑戦する機長に勇気と意地を感じたこと。帰れるのか帰れないのかヤキモキしながら過ごした二日目の弾丸観光。

旅においては、全てうまく予定通りに進むことばかりではないということを再度実感したし、そのようなスリルがあるからこそなおさら面白いのかもしれない。今はまだそこまで思えないこともあるが、自然の摂理を受け入れ、不測の事態を楽しめるようになってこそ真の旅人の境地に近づけるのかもしれない。期間こそ短かったが、内容は濃すぎるぐらいに濃密であり、自分の経験値が爆上がりする旅行となったと思う。

そして、ずっとコロナ禍で旅行をお休みしていたが、やっぱり旅っていいなっと心の底から思った。

 

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