rk-baryoのゆるっと日記

日常生活、ビジネス、旅などについてゆるく語るブログ

24時間営業を止めることで見える新しい幸せもあると思う

オーナー夫婦の辛い宿命

今日のニュースです。

www3.nhk.or.jp

学生の頃、セブソ・イレブソでバイトしていた私にとって、これは他人事とは思えませんでした。このニュースを見て、「遂に」というのが私の第一の感想、そして次に「ようやく」というのが第二に思ったことです。

私のバイト先のコンビニでは、オーナー夫婦が、来る日も来る日も毎日朝昼晩交代で事務所に入り店番をしていました。その姿を見て、「よくやってるよなこんなキツイ仕事」ということを思っていました。

オーナーは朝6時に店に出勤し、午後1時まで2人のバイトと共に店を回します。そして午後1時になるとチーフ(オーナーの奥さん)がやってきてオーナーは家に帰って休みます。そして夕方5時になると再びやってきて夜10時までオーナーとチーフとバイト2人で店を切り盛りし、夜10時から朝6時まで夜勤のバイト2人のみで店番をし、また翌朝というルーティーンでした。

そして、24時間365日営業のコンビニでは、日単位での休みという概念が存在しません。ですので、オーナー夫婦はこのルーティーンの生活を一年間で一日も休むことなく、数年間ひたすら続けているのです。ちなみにオーナー夫婦はともに60歳を超えており、体への負担はかなりのものだったと思います。

朝出勤すると、店奥にある事務所の椅子でそっくり返って寝ているオーナーを見るたびに、どうしてこの人はこんな辛い仕事をしようと思ったのだろう、と思わずにはいられませんでした。

24時間営業にはそもそも無理がある

毎日のルーティーンに慣れてしまえば、うまく店が回せるようになるので大丈夫と思うかもしれません。しかし、残念ながら世の中には何事にもリスクというものが存在します。そう、最近世間を騒がせているバイトテロをはじめとした従業員の不適切行為、突然のバックれ、オーナー自身の体調不良や病気という、店の営業に支障が出る事象を完全に避けて考えることはできないのです。

私のバイト先である日突然、学生夜勤バイトの一人がバックレてしまいました。でも店は休むことができません。何せ24時間365日休まず営業というのが売りですから。しかしいくら客が少ない夜勤といえども、一人シフトというのは色々とよろしくないのでやはり何が何でも2人入る必要があります。ただ、別シフトの人にいきなり夜勤に入れと頼むことは難しいので、こういう時はオーナーが対応しなければなりません。すると、オーナーの稼働時間に夜勤労働も追加され、労働時間はかなりの時間になります。新しい夜勤の人を見つけるまで、寝る暇もありません。

このように、最小限の人数でシフトを回す店では、一人欠員が出るとその穴埋めがとても難しく、大抵の場合はそのしわ寄せが経営者であるオーナーに行ってしまうのです。そう考えると、24時間営業というのは利用者にとって確かに便利ではあるけれど、働く側にとって欠員の発生というリスクを無視した無理がある労働体制なのです。

利用者の意識も変えていこう

終電後に酔っぱらいながら家路を辿るとき、深夜2時を過ぎているにも関わらず煌々と明かりがともるコンビニを見ると安心します。終電を逃してタクシーで帰って支払額分の現金を手元に持ってなかったとき、コンビニが開いていたことによってお金を下せてどれだけ助かったことか。これもコンビニが24時間営業でその時夜勤の人が店番をしてくれていたからできたことです。

しかし、24時間営業は今ターニングポイントを迎えていると思います。やはり従業員側の働き方に無理がありすぎるからです。ブラック企業が散々批判されているのに、同等かそれ以上に過酷な働き方を強いられるフランチャイズのオーナーが文句を言えない世の中なんて絶対におかしいのです。

だから、まず客である私たち利用者の意識から変えて行くのが重要だと思うのです。店は客がいてこそ成立する側面は否めず、それはどんなビジネスでも一緒です。日本のビジネスでは、ある意味客が言ったことや依頼したことは絶対という考え方が根底にあるわけです。でも、今回の一件を機に考え直してみたいのです。あると便利だけど必須ではないものを、わざわざ従業員に無理をさせてまで店に求めてはいけないということ。我々利用者も便利さや効率だけ求めるのではなく、そろそろサービス提供者の立場にも寄り添って多少は妥協できる、心の余裕を持てる利用者になりたいと感じました。

 

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