今週のお題「読書の秋」です。私は読書家ではありませんが、全く本を読んだことがないというわけでもありません。そこで、少ないながらも私がこれまでに読んだことのある本でおすすめのものを紹介したいと思います。
こころ:夏目漱石
殆どの方が一度は読んだことあるのではないでしょうか。私はこれを中学生の時に初めて読み、読了後は何とも言い難い虚無感に襲われたことを今でも鮮明に覚えています。内容は平たく言うと三角関係を描写した作品になります。親友が好きな人と同じ人を好きになってしまい、それが親友にもばれてしまって、、というような展開です。
ちょっと昔の作品でもあるので文章が文語的で読みづらさやとっつきにくさはあるのですが、それよりも何よりも内容がとても面白く、読むことに対して苦痛は全く感じませんでした。早ければ一日で読み終えることができると思いますし、日本を代表する文学作品であることは間違いないと思います。まだ読んだことない方にはとてもおすすめの作品です。
また、夏目漱石の他の作品として有名なものには「坊ちゃん」や「吾輩は猫である」などがありますが、個人的には「それから」や「彼岸過迄」や「明暗」などもおすすめです。
1Q84:村上春樹
村上春樹の作品には好きなものがたくさんあるのですが、その中でも私が村上春樹にハマるきっかけになった1Q84をおすすめします。
内容を一言で表すにはあまりにもいろいろな要素がありすぎて難しいのですが、私個人的には壮大なラブストーリーのようなイメージで読んでいた記憶があります。ただ、ラブストーリーも含みながら話がいろいろな方向へずれたり展開する方向が変わっていったりするので、この作品のテーマを語るのは容易ではないと思います。
分厚い3巻からなり、一日で全て読み切るのは速読できる方でないと難しいぐらいのボリュームです。私は高校2年ぐらいの時に勉強の合間を縫って2週間ぐらいで読了したと記憶しています。読みだすと止まらなくなるので意外と早いです。
村上春樹の他の作品としては「ねじまき鳥クロニクル」や「ノルウェイの森」や「海辺のカフカ」などがあります。ノルウェイの森あたりの作品は他の作品と物語が継続しているものもあり、読みだすとかなりハマるかもしれません。
ナイフ:重松清
内容としては学生のいじめがテーマだと思います。どちらかというといじめを受けている生徒の父親の視点が描かれていた印象が強いです。その父親がナイフを持って息子をいじめる同級生集団に立ち向かっていく、、という描写が一番記憶に残っています。
いつ読んだのか具体的には覚えていないのですが、やはり学生時代にありがちないじめの問題について改めて考えさせられたような気がしました。また、大人になって改めて読み返すと今の自分にも通じることや新たな発見がありそうな気もしています。
コインロッカーベイビーズ:村上龍
生まれて間もなくコインロッカーに捨てられた兄弟が成長していく様を描写した物語です。それぞれが成長し、やがては顔を知らない自分の本当の親について思いを巡らせる場面がとても印象に残っています。私はもちろん幼少期の頃に捨てられたわけではないので、自分が同じ立場だったらどんな風に思うだろうと感じたことをよく覚えています。
八日目の蝉:角田光代
内容的には育児の描写が出てくる点でコインロッカーベイビーズに少し似た要素もあると思いますが、もっとドロドロした男女の不倫関係やそれに伴う喪失感などが結構リアルに表現されていたと思います。そのせいか、私はこの作品を読んで以降、積極的に恋愛をしたいと思わなくなってしまいました。読んだ後に残るのは果てしない虚無感であり、しかしながら読みだすと次の展開を知りたくてなかなか読書が止まらなくなるような作品です。
ちなみにこれを読んだのは大学時代で文学の授業があり、その課題図書として提示されたからでした。テレビドラマ化もされているので、まずはそっちを見てみるのも良いかもしれません。
おわりに
こうして今まで読んだ本について書いていると、意外といろいろな本を今まで読んできたことに気付きました。もちろんまだまだ読んでいない本なんて山ほどあるので、新しいものを読んでみるのも良いと思います。また、今まで読んだことのある本についてもまた再読してみると新たな発見があるかもしれません。私もこれまで読んだ本について、もう一度いくつか再読してみようかなと思いました。
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